散歩中のいろいろ

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予定日超過の妊婦として健診で医師に指示されたので、下北沢から三軒茶屋界隈を長時間散歩しています。今回は三時間。丸亀製麺 → 北側のクレープ屋 → 一番街 → NYcupcakes → アンティークショップ3軒。なかなか楽しかったです。そして疲れた。頑張った。

さて今日はその間に二度、人に手を貸そうと思う場面に出会いました。

一度は、車いすからタクシーに移乗しようとしているお年を召した男性とその奥様らしき老婦人。通常の乗用車の後部座席は、足場も凹凸がありもちろん高さも違い、座席も想像以上に高くて滑るので、しっかり方向転換しないと不安定この上ないのです。更に、ドアがあるので介助者も良い位置にポジショニングできない。
わたしが通りがかったところでタクシーがちょうど停車したところでした。車いすに座っている男性が自力で立位をとれなさそうなら手伝おうかな、と思って見ていましたが、声かけと御夫人の軽介助で立位がとれたのでわたしは遠方見守りとしました。(勝手に見守ってました。一応タクシーの運転手さんも後方から心配そうに見ていました。)
・・しかしこんな妊婦に手伝いましょうかと言われたら相手が遠慮しそうだな。。と思いつつ、無事移乗できてよかったなと。

二度目はスーパーマーケットのトイレで。女性用トイレに入ろうとしたところ、ドアのところに70代くらいの男性が。何やら中にいる連れ合いの方に声をかけている様子。わたしを見てそそくさと通路を譲ってくださったのだけれど、中には個室がひとつで、同じく70代くらいの女性がウロウロ。わたしを見て困惑した顔で「使い方がわからないんです。」と向こうから声をかけてくれました。
トイレは普通の洋式だったので、あら認知症かな?と思って、トイレの蓋を開けて「ここに座って用を足せば大丈夫ですよ。」と説明し、トイレットペーパーの場所を一緒に確認し、使用を促しました。
たぶん用を足したあとの水の流し方がわからないだろうなと想像できたので、わざと鍵の閉め方は教えずに(いつでも介助できるように)個室の扉だけ閉めてわたしはその前で待機。もしかしたら着衣も難しいかもしれないな〜・・・どうかな〜・・・と待ちました。で、そろそろかなというところで「水の流し方わかりますか?」と扉の外から声をかけたら「わからないんです。」という声。一言断って扉を開けて、流しました。
そのあと、手洗いの自動水洗と出口の扉にも迷ってらっしゃったので、きっと外でさっきのご主人が待っているだろうなと思ってご主人に声かけをしたところ、大変恐縮されていたけれど、「普段病院で勤めてる者なので気にしないでください(嘘)。」と言ったら以下のように話をしてくれました。
「家の中で転んで頭を打って、3回くらい手術して血を抜いたんだけど、そのあとからおかしくなっちゃったんだよね。きっと全部は治ってないんだよね。」
なるほど。認知症的な症状の原因は出血だったのかー。と思いつつ、とりあえず以下のようにアドバイスをしました。
「ご自宅のトイレは慣れているから大丈夫でも、知らない場所のトイレは難しいかもしれないです。女性用トイレはご主人もお手伝いしづらいでしょうから、今度はもしかしたら障がい者用トイレを使うといいかもしれないです。」
「ああなるほど、そうなんだよね、女性用トイレ入れないから。。どうもありがとうございました。」

困っている人に声をかけたがるのは完全に職業病だけれど、普段ドタバタ自分の行き先だけを見つめて歩いていると気づかないことも、のんびり何するわけでもなく散歩したり、時間の余裕がある自分でいるだけで、周囲の出来事に敏感になるものだな・・・と改めて感じました。

いやそれにしても老老介護ってほんとに老老。安心して生活するって、それができる社会って、本当はどういうこと、どういうもの、どういう仕組みなんだろう。このあいだの選挙、なんだったんだろう。とか考えながら帰宅しました。
by ai_indigo | 2014-12-19 17:30 | PTとして
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